2007年12月14日

[著作権]私的複製の範囲の行方

文化庁文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会がまとめた中間報告に対するパブリックコメント結果が、「私的録音録画小委員会中間整理に関する意見募集の結果について」として公表されている。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/020/07112907/002.pdf

ざっと見ただけの段階であるが、気になったことをコメントしたい。

私は「違法サイトからのダウンロード違法化」という流れには、少々懸念している。

■違法サイトとの峻別について
いちおう「明白に違法な複製物」という限定を付す方向であるが、その峻別方法として、日本レコード協会は「違法サイトと適法サイトを峻別するマーク」を提案されているが、少なくとも下記の2点には対応する必要があるのではないだろうか。

「本来著作権の対象でないものを頒布するサイトに対して違法とマークすること」
「本来違法な複製物を頒布するサイトが勝手に適法マークを付すこと」

前者は、マークに対する信用性が高ければ高いほど、これを野放しにすることで表現の自由を損なう可能性があるし、後者は、マークへの信頼性を低下させ、峻別方法が不明確となった結果、ダウンロード行為一般を萎縮させる可能性がある。

もっとも、マークへの信用が低下した結果、「明白に違法でない」という認定につながるのであれば、利用者が被る不利益は懸念されるものでなくなるだろう。ただし、その場合、違法サイトからのダウンロード違法化は単なるメッセージ的な規定となるに留まる。
レコード協会が指摘されるように、本問題の根がモラルの問題であるならば、そのようなメッセージ的な規定と解釈をすることでも十分なようにも思える。

罰則について
中間報告案は罰則を適用しないことを提言している。

これに対し、日本国際映画著作権協会などは疑問を呈している。
しかし、仮に罰則を適用しても、果たして、権利者の望む運用がされるかについては疑問である。多数の「犯罪者」を出すような解釈をすることを裁判所がためらわないだろうか。刑事罰対象としたために「明白に違法でない」と認定する範囲が多くなるかもしれないと思えてしまう。
posted by かんぞう at 01:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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