2007年11月04日

[つぶやき][特許]速い!

特許法の通常実施権等登録制度の改正の議論があっと言う間に進んでいる。
既に報道発表があったように、改正の方向性は固まっており、今月中にパブリックコメントが出される予定のようである(注1)。

■スピード感への感想
昨年、特定通常実施権登録制度が導入された際の審議で、包括ライセンスを保護する方向での改正が3回の審議で勧められたことに対し、委員の中山信弘教授から「ちょっと性急すぎる」との批判があがっていた。本件は、包括ライセンスのような法体系に大きく影響を与えるものではないし、知的財産研究所や学説上の議論もそれなりに深化しているものではあるが、やはり、半年足らずの審議で改正へ向かうと言うのには違和感が無いではない。

もちろん、迅速な法改正が必要であることは理解しているので、私の持っている違和感の根には、「だったら、なぜ今まで変えなかったんだ?」という思いがあるのかもしれない。客観的に見れば、迅速な議論をおこなっている特許庁のアクティブさが賞賛されるべきであるようにも思う。

■改正の方向性
配布資料と議事録からは、おおよその方向性として、以下の方向性が窺える。
[ライセンシー保護関係]
・通常実施権、専用実施権ともに対価に関する事項を登録事項から外す。
(なお、任意的登録事項にもしない。)
・通常実施権の登録において、その内容を証明する公正証書を添付した場合には、当事者の一方からのみの登記申請を認める。
・通常実施権の登録情報は、特定通常実施権登録制度と同様の段階的開示とする。
[その他]
・出願後の特許を受ける権利の移転は登録を効力発生要件とする。


このうち、通常実施権、専用実施権ともに対価に関する事項を登録事項から外し、しかも参考情報としての記載も認めない方向性であるようだが、これは、ライセンシーが新たなライセンサーと価格についての再交渉が必要となることを意味する。
通常実施権を登録していなかった者にとってはこれでいいかもしれないが、これまで通常実施権の登録制度を活用していた者にとっては困った事態であるように思う。

(注1)第3回通常実施権等登録制度ワーキンググループ 配布資料 資料8参照。
posted by かんぞう at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆特許 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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