2007年10月30日

[つぶやき]「創作」ってなんだろう、なんていうふわっとしたお話

個人的なことで恐縮だが、時間が上手に使えていなくて知的財産の勉強ができていない。ふんわりとしたことしか考えられないので、恥をさらすつもりで、今日はふんわりとした話題を。

研究・技術計測学会で、東大の丹羽清教授、妹尾堅一郎教授が「イノベーション」の概念(正確には用語法、だろうか)の整理を試みていた。

おおよそ、お二人の意見は次のところで集約していた。すなわち、「イノベーション」といっても「既存モデルの改善・成長」「新規モデルの創出」という2つの理解がありえ、それぞれの意味のところを達成するには異なる手段が必要なことに留意しないといけない、ということだった(注1)。

丹羽教授は「新規モデルの創出」について、「意図した新規モデル創出」と、「serendipity」(偶然、ぱっと生まれるもの)の2種類が有ると指摘されていた。

さて、この「serendipity」という言葉が面白い。一説によると、スリランカ(かつてのセイロン)の王子が偶然の発見を繰り返す…という物語に着想を得てイギリスで生まれた18世紀の造語らしい
(注2)。

仮にそうならば、この「造語」であるところが面白い。裏を返せば、偶然ぱっと生まれる、ということが乏しかったことの証左なのではないだろうか。

知的財産、特に著作権を巡る話の二次創作を巡る話題で、「日本は摸倣を重んじた文化発展をたどった一方、欧米は独創を重んじていた」ということが語られることがある。この「独創」をserendipityの意味でとらえていることが多いように思う。しかし、欧米、少なくともイギリスにとって「serendipity」は輸入概念ならば、そういう文化像は誤っている可能性が高い。

(注1)これはおっしゃるとおりだなぁと思う。それぞれがそれぞれの思惑でイノベーションと言う言葉を使っていたように思う。言葉である以上仕方が無いが、なじみの無い言葉ほど懐が深すぎて議論がずれる原因になってしまうことがある。
(注2)外山滋比古「思考の整理学」(筑摩書房、1986年)69頁。
posted by かんぞう at 00:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ●つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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