2007年06月29日

[商標]ひよ子事件に次ぐ立体商標に関する興味深い事件―ミニマグライト事件ー

判決文をざっと眺めただけであるので、後で「ごめんなさい」という間違いがみつかるかもしれないが、速報として簡単にまとめてみた。

ひよ子立体商標事件以来となる、立体商標の登録可否に関する判決が知財高裁で下された。しかも登録肯定例である。インパクトがある。
それが、〔ミニマグライト事件〕知財高判平成19年6月27日(判例集未搭載)平成18年(行ケ)第10555号である。

判決を読む限り、3条1項3号については、若干興味深い言及があった。3条2項(使用による識別力獲得)についての基準はひよ子事件で示された基準と矛盾するものではなく、むしろ、ひよ子事件があげた基準を偶然満たした事案であるようだ。

3条1項3号(普通に用いられる形状)について
商品の機能確保のために不可欠と言えない形状は自他識別力を有し得ないとはいえないとしながら、多くの場合、形状に美感を持たせることは自他識別力をもたせることが目的でないため、3条1項3号が適用されるべきであるとし、さらに、仮にこれを商標法で保護することは特定の美観を特定人に独占させる帰結となり、公益の観点から不適切と述べている(注1)。
本件についても上記の理由から3条1項3号に該当すると判断。

3条2項(使用による自他識別力獲得)について
本判決は自他識別力を使用により獲得したと述べている。
その要素を、ひよ子の基準と対応させる形で本事件の特徴を述べる。

1)立体商標自体が自他識別力を獲得しなければならず、
1-a)ともに付された文字商標による識別力は割り引いて判断しなければならない→本件は、商品名が小さく目立たなく付されていた。
1-b)立体商標それ自体が自他識別標章として用いられてきた→商品名を出さず、ミニマグライト自身の形状で宣伝を行ってきた。

2)似たような形状の商品が無く、需要者において出願人の出所との認識が得られている→本件は類似の形状の商品に対し積極的に不正競争防止法2条1項1号違反であるとして排除を行ってきた。

という感じで、実例としておもしろいが、法的な議論点はそれほどないのかな、と思える物だった。(というときに限って、たくさん論点があったりする。所詮浅はかなエセ知財(元)学生のやる所行であるのでお許しいただきたい。また、お教えいただきたい。)


(注1)ひよ子商標事件でも似たようなことは述べられていた気がする…。


ちなみにミニマグライトはこんな形らしい。
http://www.maglite.ne.jp/lineup/top_index.html
うーん、まぁ格好いいかな。奇抜…なのかな?余談だが、かんぞうはこの手の雑貨は大好きなのでつい飛びついた次第であった。
posted by かんぞう at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆商標 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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