2007年03月28日

[時事][著作権]映画の盗み撮りは刑事罰を受けるようになるらしい

3月28日のヨミウリオンラインの配信によると、
自民、公明両党は28日の与党政策責任者会議で、映画館で上映中の映画の撮影や録音を禁じる「映画盗撮防止法案」(仮称)を了承した。

具体的な中身については(これもヨミウリオンラインから)
 映画の海賊版DVDの横行を防ぐのが狙い。法案は、許可なく映画を撮影することに対し、罰則として、10年以下の懲役か1000万円以下の罰金を設けている。
 ただ、国内で最初の上映から8か月経過すると適用されない。

著作権法の視点から見れば、私的複製に該当するが、著作権侵害(頒布権侵害)の準備行為にあたる行為のうち、(おそらく)「映画館内」での「映画の著作物」の複製行為を禁じることとなる。

詳細が分からないが、これを著作権法で対処せず、個別立法にしたのは、なぜ「映画」なのか?コンサートなど「音楽」「実演」は対象ではないのか?という点に合理的説明が困難だからではないだろうか。

それにしても手厚い保護である。量刑面では、窃盗を超え、詐欺よりも重い罪を科すことに、量刑の均衡が図れているのか疑問が無いではない。
posted by かんぞう at 23:13| Comment(3) | TrackBack(0) | ★時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
それあたしも見ましたよー。
著作権法との関連で問題にならないんですかね?
私的複製は一応認められているのに・・・と思ったんですけど・・・
Posted by マルティー at 2007年04月01日 00:01
マルティーさん、(おそらくここでは)はじめまして。

確かに著作権法との関係で気にはなるところです。ですが、私は立法論としての当否はともかく、問題になることはないのかなぁと思っています。

概念でざくっと言ってしまうと、私的複製「権」では無いので、私的複製の範囲を制限する特別立法があっても、法的な問題にする切り口は難しいように思います。

実質的なところで見ていくと、
(1)私的複製は「私的領域」で行われるから法が入っていきにくいし、行くべきでない
また、
(2)著作物の通常の利用を害さないことが期待される、
ために私的複製を認めてかまわない、という理由があると思うのですが、映画館での撮影の場合は、
(1)物理的な空間は「私的領域」とは言いにくく、法の関与が容易、
(2)著作物の通常の利用を害する蓋然性が高い(という政治判断をした)
ために私的複製を認める理由が乏しい、ということでしょう。

この法案、議員立法なのでどういう条文にするか気になるところです。
Posted by かんぞう at 2007年04月01日 11:50
刑事罰についてのあり方について現行法との齟齬があることを指摘され、また、立法論としての問題も指摘されるものとして、FJneo1994さんの「[企業法務][知財] 私的領域への介入を憂う」(2007年3月29日)『企業法務戦士の雑感』URL:http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20070329
がありました。ご参考まで。
Posted by かんぞう at 2007年04月01日 13:34
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