2007年03月02日

[著作権]権利制限とDRM――私的複製「権」議論を見据えて

DRM(Digital Rights Management)*1により、デジタルコンテンツについては権利制限で許容された利用態様すら権利者がコントロール可能となる。

とくに私的複製に関係する場合には、新たな創作活動に繋がる「私的複製『権』」を侵害するものだ、とする議論も、少数ではあるが世界には存在する*2。

だがこの議論は、なぜ「私的複製権」といえるのかの論拠が乏しいところから、趨勢を得るには至っていない。

他方、無制限に権利制限領域を損なうことは、看過出来ないものでもある。

この点については、まず確保すべき自由な利用とはどのようなものであるかを、3ステップテストとの関係で検討するべきだ、との指摘がある*3。

制限列挙型の権利制限制度を採る国では、それぞれの規定ごとに、その目的との関係に再度立ち返って検討する必要があろう。

おそらく、私的複製について研究を進めることが最も面白いと思われるが、深みや労力が大変そうなことは言うまでも無い。私はヘタレなのでそこまでは出来ない。

指し当たっては、プログラムのバックアップ許容規定を掘ってみるか…と思うしだいである。

*1 ここには、複製を制限する技術的保護手段(Technical Measures)(著作権法2条1項20号)が含まれるものと考えられる。
*2 ベルギー著作権法では、私的複製の自由が契約によっても禁止できない強行規定として法定されているようである(私は、Severine Dusollier, "Exceptions and Technological Measures in the European Copyright Directive of 2001 - An Empty Promise", 2003 IIC Vol.34 at 67 note 13より覚知。未確認。)。
*3 茶園成樹「著作権法の最近の諸問題――権利制限に関する3つの問題」ジュリスト1326号(2007年)67頁。
posted by かんぞう at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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