2007年01月18日

[知財一般]ライセンス料収支から見た知財の経済貢献

知的資産(資産、の方である)の移転についての課税問題について話を聞く機会があった。(税がらみのことはさっぱりなので、一大トピックなんだな〜くらいしか学び取れなかったのは勿体無いところであったが…)。その中で、知的財産(財産、の方である)の移転の一形態であるライセンスにより得られる使用料の国際収支についての言及があり、面白かった。

特許料収支については、従来は赤字(ライセンス料支払いの方が多かった)のだが、2002年以降黒字化しており、ここ3年は1000億円級の伸びを見せている(JETROの国際貿易収支統計《JETROへのリンク》参照)。他方、著作権料収支は恒常的に赤字になっている。そのうち音楽や映画などの古典的創作物については1割程度に過ぎず、大半がソフトウエアのライセンス料となっているようだ(山口英果「特許等使用料収支の黒字化について」《日本銀行へのリンク》参照)。

ライセンス料だけの観点からは、トータルでは日本経済に貢献している度合いはさほど大きくない(もちろん、収支バランスがプラスにするのが良いという評価基準からであって、経済をまわすという意味の評価からは十分に貢献していると言える。)。
ここから単純に知財が役立ってないとは言えない。先進国の中でも非常に良い状態であるとの指摘もされている(例えば、日下公人「まれに見る発展段階の日本経済〜トリプル黒字がもたらす発展の可能性〜」《日経BPへのリンク》)。

現状の特許料収支はアジアで黒字、対米、対欧では若干の赤字のようだが、これが黒字に転換すれば新たな貿易摩擦を生むのかもしれない。対アジアでの黒字過多は、その国での知財のエンフォースの負のインセンティブになりかねない。考えるとなかなか面白い事実であるように思えた。
posted by かんぞう at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆知財一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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