2006年12月24日

[著作権]写真の著作物性とthin copyright論

〔広告サイト写真著作物性事件控訴審〕知財高判平成18年3月29日(判例集未登載)平成17年(ネ)第10094号メモ

1.事案の概要
物品の広告・販売を行うサイトを運営するXが、その営業譲渡を受けた譲渡人の著作にかかる広告文および写真につき、文はデフォルメした形で、写真はそのまま使っているYに対し、著作権侵害に基づく損害賠償を求めた事案。

2.判旨のなかで注目すべき点
・写真の著作物性は一般に構図・光線・背景に求められるとの従来からの流れを汲む一方、創作性の高低があることを認め、創作性が低い場合には複製権はデッドコピーにしか及ばないとしている。
・創作性判断で、限界事例をどのようにあつかうかにつき、創作性は肯定した上で権利範囲で処理する事案のひとつ。
・しかし、本件はデッドコピーだから良いものの、そうでない場合、翻案権や同一性保持権の扱いはどうするのだろう…。翻案権はともかく同一性保持権はクリアすべき点が大きいのではないか。thin copyright論は同一性保持権が無いアメリカだからこそ使えるもの、とも思える。

なお、本件には三浦正広「判批」コピライト545号(2006年)43頁がある。
posted by かんぞう at 15:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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