2006年11月13日

[時事][著作権]松本零士「銀河鉄道」騒動雑感

世間で話題になっている、松本零士が槇原敬之の歌詞の一部に対して盗作と公言したことについて。
松本先生は、マッキーの「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞のフレーズが、自身の『銀河鉄道999』に登場する「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」の「盗作」だと言っている。
「盗作」で意味するところは実は違うのかもしれないが、一応著作権法上の主張だと読み取った上で話を進める。

正直なところ、なるほど、アイディアは同じだねー、とは思う。
奇抜なアイディアだし、松本零士も素敵な着想をしたものだ。
しかし、これを著作権で保護すべきかどうか?
この「独創的な」アイディアを表す表現が、これだけの短いフレーズで言う場合、表現を選択する幅が限られているのである。これを気楽に著作権で保護してしまうと、「時間と夢は相互に裏切らない」というアイディアはおそらく今後1世紀近く事実上独占されてしまう。

これは不都合だ、と考えるのが多数の感覚ではないだろうか。
創作性を肯定するべきか、悩ましいと思われる。仮に創作性を肯定しても、複製ないし、翻案の範囲はほぼデッドコピーに限らせるべきだ、という近時の有力な見解があるが、まさにその射程にすべきではないか。
(私見はさらに進んで、市場競合の程度も見るべきでは・・・と直感的に思っている。まだ、思っているだけであるが。)

あるいは松本先生は、着想を借用する場合には、出所元を示せ、というのだろうか?それはそれで、うなづける場面もあるが、当の松本先生はそれでよいのか?
漫画のいたるところに、
「天然パーマはいいやつなんだよぉ! 41)」なんて脚注がつけられて、下に
「41)空知英秋『銀魂 第1巻』(集英社ジャンプコミックス、2004年)4頁に着想を得た。」
なんて書かれている事態は、正直、イヤ、である。

感覚的なところを書いてきたが、著作権は市場のシステムにも影響する。どういうものを作っていくか(どういう結果を招くか)意識しながら、知的財産権のあり方を考えていくのも、うちらの仕事だなー、と思ったしだいである。
posted by かんぞう at 01:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ★時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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