2006年11月02日

[商標]商標機能論についての与太話

並行輸入と商標権の問題について、同輩の報告があった。FRED PERRY事件最高裁判決が出て以来、だいぶ議論が進んできた感じだが、部分部分で整理されていない箇所(理論がというより、それぞれの論者の表現やいいまわしについてである)もある感じを受けた。

まず、「品質保証機能」という用語について、下手をすると混乱する。

私は、
(1)「需要者」が一定の出所の物であることを期待し、一定の(これには上限も下限もある)品質を期待している事実状態、
または、
(2)その事実状態が損なわれないならば、≪少なくとも並行輸入について≫商標権侵害でないとする違法性阻却事由、
と整理している。
しかし、事案によっては、ライセンス中の「品質保証」条項との関係が持ち出されるため、「品質保証」義務との関係を勘違いする場合がある。私見としては、ライセンスで問題となるのは「品質管理義務」と表現する方が良いと考えている。

そうでなくても、論者によって捉え方が違うようだ、というのを工業所有権法学会で宮脇先生がおっしゃってた。

次に、国内でのライセンス違反との関係も気になる。

「品質保証機能」や「出所表示機能」を害さない限り、ライセンス違反は債務不履行に留まるといえるのか否か。
もちろん、FRED PERRYの射程は並行輸入に限るが、ロジックとしては国内でもあたるだろう。
私見は、商標権の場合、流通にも効力が及ぶことを考えれば、同様に商標機能論による違法性阻却をするべきであると考えている。ライセンス違反の有無を流通に関与した者が関知することは難しいからである。もっとも、何をもって「品質保証機能」を害していないかはライセンス違反の類型により検討されるべき問題である。

思いっきり恥ずかしい余談だが、一時期「FRED PERRY」というのは、ソースの会社だと思っていた…。ウスターソースの創始「Lea and Perrins」社と混同(!?)してたっていうありえないボケっぷり。
もちろん、FRED PERRY社はアパレルブランドってことは今は認識!買ったことはないけど…。
posted by かんぞう at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆商標 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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