2006年05月17日

[著作権]著作権侵害の損害賠償

著作権侵害があった場合、著作権法は損害の推定規定として法114条5項に「権利者が受けるべき利益」を以って損害額とすることができる旨規定しているが、具体的には何を基準とすべきかは争いがある。
そこで、理論的な問題に立ち返って若干の検討を加える。

著作権侵害の場合の損害賠償につき、単に権利者の損害填補がその目的であるとのドグマに拘泥すると、権利者の実損(通常のライセンス料相当額)がその額として評価されることとなる。しかし、このように解すると侵害をしたほうがお得という状態になってしまう。(ゲーム理論で言うと、違法行為を行い発見されても、最初から違法状態を回避したのとほぼ同じ不利益を受ける状態であり、合理的な人間であれば当然に違法行為を行うことが均衡点となる。)
そこで、損害に填補という理論に立ちながら、損害の概念は「市場機会の逸失」と捉えるか、そもそも不法行為の救済とは権利の救済であるとし、制裁的要素を加味することができると解する必要がある。
いずれの立場においても、実損を基礎に据えて、反規範性に基づいた裁量的な損害額認定が行われることとなると考えられる。
posted by かんぞう at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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