2006年05月08日

[知財一般]国際技術移転の観点と知財

●齋藤彰「国際ビジネスと知的財産――国際技術移転のスピルオーバー効果の視点から――」『民商法雑誌』133巻4・5号749頁〜読書メモ

1.この論文の意義
ホンダが模造品メーカーと技術協力をするにいたった事案を元に、ローレンス=レッシングの提示する哲学を交えつつ、知財法律家への批判と、発展途上国での知財法制の意義を解くものである。

2.この論文の要約
知財の法律家は侵害ばかり着目し、流通させることに目がきちんといってないように思われる、というのが齋藤先生の主張である。その上で、特異(であると従来の目には映る)なホンダのケースを、経済学的な視点で分析を加えている。
同時に、発展途上国での知財法制備は、技術移転を促し発展の糧とする基盤であることも主張する。

3.考察
競争力の源泉が「オンリーワン」であること、と捉えられていること、また、ブランドイメージもまた競争力の源泉であることを考えれば、企業が侵害訴訟に躍起になるのも無理はないのではないか…と考えている。たしかに、社会全体としては技術移転は「いいこと」なのだが、他社と提携することはなかなか難しいという実務の声も聞こえるので、どうなのかなぁといったところ。
とはいえ、発展途上国での法整備の意義を経済学の視点から明確に分析している点はすばらしい。
posted by かんぞう at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆知財一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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