2009年05月24日

[特許]欧州特許の国内移行にあたって移行費用は障壁となるか

Dietmar Harhoff, Karin Hoisl, Bettina Reichl and Bruno van Pottelesberghe de la Potterie, Patent Validation at the Country Level -The Role of Fees and Translation costs, Munich School of Management discussion paper, 2008 読書メモ

■概要
欧州特許庁への出願を各国で国内出願に移行するにあたって、どのような要因がどの国で国内移行を行うかを決定しているのかを計量分析した論文。
統計的な分析によると、主たる要因は、国の人口とGDP、それから欧州特許条約への加盟期間である。対象国の経済上の特徴よりは、これらのマクロ的な要因が大きく影響している。従たる要因は、移行費用であった。翻訳費用は移行費用を含むモデルの分析では要因として表れなかったものの、そもそも翻訳費用を正確に収集しきれていないため、要因でないとは言いきれない。

■私見
翻訳のコストを抑えるために2008年5月に発行されたLondon Protocolの効果を予測するための研究であったと思われるが、顕著な効果が現れることが期待されない、ということが結論なのだろう。
主たる要因として出された人口・GDP・欧州特許条約への加盟期間については、いずれも大国(ドイツ、英国、フランス、イタリア)の影響であると思われる。裏返せば、十分な市場性がある国に限定した出願がなされていることの現れであるのかもしれない。
posted by かんぞう at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆特許 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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