2008年11月21日

[著作権]国籍って何だろう?―著作権制度の比較から見てみると―

国籍法改正を巡っていろいろな意見が飛び交っているよう。国籍ってなあに?ってところは非常に興味深い論点ではあるのだけれど、私にはこれをきちんと考える力はない。できることといえば、遠いところでどーでもいいことを調べておもしろがることくらいだ。

と、いうわけで、面白がってみた。

■著作権法において国籍はどのように取り扱われているのか
著作権法において「国籍」が問題となるのは著作権の保護適格の場面。日本では「国籍」を問題にしている。でも中には国籍を問題にしない国もある。
そこで、ここでは著作権の保護を与えるか否かで「国籍」を問題にしているかどうかを列挙してみる。
なお、きっかけは、アフリカ諸国の著作権制度を見ているときに、国籍を問題にしていない国があったことにある。そんな国がほかにあるのかな…が出発点になっている。

□国籍を問題にする国
アメリカ
第104条(b)
最初の発行の日に、著作者の一人以上が、合衆国の国民もしくは住民、条約加盟国の国民、住民もしくは主権者、または無国籍者であること(住所地の如何を問わない)。
(著作権情報センターWebサイトより引用。山本隆司・増田雅子共訳。)

イギリス
第154条
著作者が実質的な時に次のいずれかに該当する資格ある者であったときは、著作物は、著作権保護について資格を有する。
(a)英国市民、英国従属領市民、英国国民(海外の)、英国海外市民、英国臣民又は1981年の英国国籍法の意味における英国被保護者
(著作権情報センターWebサイトより引用。大山幸房訳。)

インド
第13条2項
発行著作物の場合には、インド国内において最初に発行され、または当該著作物がインド国外で最初に発行された場合には、著作者が当該発行日(著作者が当該日に死亡しているときはその死亡日)にインド国民であること、
(著作権情報センターWebサイトより引用。山本隆司・岡雅子共訳。)

…ざっとみると先進国はほとんど国籍を問題にしているようだった(全部挙げるとキリがないから割愛)。

□国籍を問題にしていない国
フランス
第111の4条 フランスが加盟国である国際条約の規定に従うことを条件として、 ある国が、 いずれかの形式においてフランスで最初に公表された著作物に十分かつ有効な保護を確保しないことが、外務大臣との協議の後に確認される場合には、 その国の領域において最初に公表された著作物は、フランス法によって著作権について認められる保護の利益を受けない。
(著作権情報センターWebサイトより引用。大山幸房訳。)
※ただし、111条の5でソフトウエア著作物については国籍を問題にしている。

ガーナ
第1条(2)著作物は以下の条件を満たす場合に著作権を与えられる。
(中略)
(c)(i)ガーナに常居所を有する者により創作されたこと。

■結論
というわけで、国籍を問題にしていないのはその某アフリカ諸国の話に留まるものだったようだ。
とはいえ、著作権法の世界ではごくまれに国籍を問題にしていないことがあったって面白くないですか?
国際条約が張り巡らされているから国籍なんて実質的にはあまり関係ないって冷静な突っ込みはナシで。
posted by かんぞう at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆著作権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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