2008年09月05日

[時事]日本での国際裁判管轄ルールを整備へ

法務大臣から法制審議会へ、国際裁判管轄に関する日本国内でのルール整備に関する諮問《法務省へのリンク》がなされた。

このことを報じる産經新聞の記事(2008年9月4日東京版)によると、一例として日本の特許権を巡る外国企業間の訴訟の管轄が挙げられていた。

国際裁判管轄は、長らくの問題であり、いよいよ前進が見られることには期待したい。

もっとも、知的財産法の世界では大きな影響があるとは、管見の限りは思いつかない。

たとえば、一例に挙げられていた、外国企業間の特許訴訟の管轄はどのようなメリットをもたらすのだろうか?

主要な国では、当該企業(特に被告企業)の営業地で裁判管轄が認められることが多いようである。侵害訴訟の場合、被告企業が日本で製造、譲渡行為を行っており、その利益が他の国より多いのであれば、日本で積極的に訴訟をする利益は生じるのかもしれない。そのときポイントとなるのは、他の裁判管轄国と比べ、無効抗弁がどこまで認められやすい(と考えられている)かだろう。

一部では、日本の裁判所は特許を無効にする方向の判決を下しやすいと評価されていると効く。これが一般的に捉えられると、日本での外国企業間での訴訟が増えるかもしれない。その場合、日本の訴訟代理人には新たなビジネスチャンスになるように思える。

他方、裁判官の増員がなされていない現状では、司法のマンパワーが相対的に足りなくなる。

社会的な厚生の評価は難しいが、弁護士さん以外は喜ばない、なんてことは望ましくないように直観的に感じる。
posted by かんぞう at 01:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ★時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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