商標法4条1項8号は、「他人の著名な略称」をその人の許可なく使った商標は登録できない、としている。では、誰にとって「著名」であればいいのだろうか?
2.具体的事案
このことが問題となったのが国際自由学園事件(東京高裁平成16年8月31日判決(平16(行ケ)168)、最高裁平成17年7月22日第二小法廷判決(平成16年(行ヒ)第343号))である。
東京高裁は「需要者」において著名であることを要するとした上で、教育サービスの需要者は学生であり、学生間では著名でないから同号の適用を否定した。
一方、最高裁は、8号は人格的な利益保護を趣旨としているから、需要者のみならず教育に携わる人において著名であればいい、とし、差し戻して判断させることにした。
3.考え方
大まかに次のように分けられるだろう。
| 判断基準 | 根拠 | 問題点 | |
| A説(高裁) | 需要者 | ?? | 誤認混同規定と差異がなくなる。 |
| B説(最高裁) | 当該役務・商品に関係する人 | 8号の趣旨=人格的利益保護 | |
| C説 | 日本に住む人全員 | 不正競争防止法に言う著名と同視? | 同号が働く場面がほとんどなくなる。人格的利益保護につながらない。 |
特許庁の審査基準によると、割とアバウトだが、B説っぽい。



